HDD・SSDはストレージで、本棚のような役割を担っています。
メモリと同じ単位で、性能を表現していますが、メモリは処理するために利用する机のような役割で、HDDやSSDは本棚のようにおいておく役割をになっています。
それでは、このHDDとSSDにどのような違いがるのかを見ていこうと思います。
HDDは安い、SSDは高い
まずざっくりとした特徴として、HDDは安く、SSDは高いという特徴があります。
SSDは高い代わりにとても速く、HDDは安い代わりに遅いです。
速さを例えるならば、SSDは本棚が机のすぐそばにあります。HDDは本棚が机から少し離れています。CPUが本棚まで本を取りに行くのに、SSDはすぐ本棚から本を取れますが、HDDは少し歩いて取りに行くため、少し時間がかかります。
SSDとHDDの大きな違いは、データをとってくるまでの時間です。
なぜこのような違いがうまれるかというと、SSDとHDDの仕組みがまったく違うからです。
HDDの仕組み
HDDは金属のディスクにデータを書き込むような構造担っています。このディスクは、プラッターと呼ばれます。。プラッターは何枚も重なっていて、このディスクにデータが書き込まれるんです。ディスクはモーター出回っていていろいろなところにデータを書き込みます。
なので、HDDの速さはモーターの回転数で決まります。モーターの回転数が早ければ早いほど、目的のデータをすぐ読み書きできるということですね。
HDDの大きさは、3.5インチと2.5インチの2種類がありますが、どちらもSSDに比べると大きいです。
SSDの仕組み
SSDは、ソリッドステートドライブ(SOLID STATE DRIVE)の略です。
SSDは、HDDのようにディスクに書き込むのではなく、半導体メモリに書き込んでいます。なのでディスクを回転する必要もないですし、何枚も重ねる必要もありません。
半導体メモリにも種類がありますが、フラッシュメモリを用いたものが一般化しています。
この技術により、HDDよりも速く、HDDよりも小さくすることに成功しました。
2008年ごろに登場したSSDは、容量が64GBなどとてもすくなかったですが、昨今は1TBのSSDも比較的安価に手に入るようになりました。
ただし、HDDと比べるとやはりHDDの方が安いですね。
SSDの大容量化の歴史
SSDに用いられるフラッシュメモリには種類があります。その中でも、「NAND型フラッシュメモリ」は、回路が小さく安価で大容量化できるという特徴があり、SSDでは多く用いられるようになります。
当初は2D NANDフラッシュメモリが用いられていましたが、3D NANDフラッシュメモリの登場により、耐久性が向上し大容量化が実現しました。
2DNANDフラッシュメモリと3DNANDフラッシュメモリは、例えると今まで平屋のアパート(2D NAND)一階建てだったのが、高層マンション(3D NAND)になったことによりたくさんの世帯(データ)が住めるようになった、というところでしょうか。
大容量だけではなく、一階建て平屋にすべてのデータを集約することで、データが不安定になりやすかったですが、高層マンションにしデータの部屋も増えたことで信頼性も向上しました。
SSDの耐久性
なぜ1階建て平屋にすべてのデータを集約するとデータが不安定になるのかについてです。
実はフラッシュメモリには書き換え上限回数(TBW)が決まっています。その回数を超えると使えなくなってしまうんです。この上限が耐久性に大きく影響しています。
フラッシュメモリにデータを格納する方法には種類があります。SLC、MLC、TLC、QLCの4つです。この4つの違いは1つの部屋にデータをどれだけ保存できるか、の種類になります
- ・SLC・・・1bit入れる部屋が2部屋
- ・MLC・・・2bit入れる部屋が4部屋
- ・TLC・・・3bit入れる部屋が8部屋
- ・QLC・・・4bit入れる部屋が16部屋
上記を見るとQLCが4×16=64bitなので、明らかに保存できるデータ量が増え有利に見えますが、書き換え上限が著しく低下します。
一方、SLCは1×2で、2bitしか保存できないですが、書き込み上限回数が多いので耐久性が向上しているといえます。
3D NANDという技術の向上で、今まではQLCのように一部屋にたくさんのデータを集めた平屋でなくてもSLCのような部屋を高層マンションのように保存できるようになったため、信頼性・性能・容量が向上したといえますね。
まとめ
- ・HDDは安いが速度が遅い
- ・SSDは速度が速いが効果
- ・SSDは、3D NANDという技術で信頼性と性能が向上している
- ・SSDには書き換え上限回数がある(TBW)
上記から、HDDは普段つかわないようなデータをおいて起き、SSDには普段よく使うデータを置いておくなど、用途に合わせて選択するケースが多いですね。
ハイブリット型というやつです。